平家物語ー敦盛の最後ーを全訳してみる<解説編>その1

高校入試、中学校での日々の学習など、国語が苦手な人のために、「これだけは」という問題を紹介。受験対策や定期試験対策に活用して下さい。

さぁ、では今回からは平家物語ー敦盛の最後ーを全訳していきましょう。

実際に生徒に全訳をしてもらったり、問題を解いてもらったりしていると、登場人物に関して本当によく間違える文章です。登場人物は二人、たったの二人です。それをしっかりと押さえて、誰の行動かを常に意識していきましょう。

01)熊谷、「あれは大将軍とこそ
02)見まゐらせ候へ。
03)まさなうも
04)敵に後ろを見せさせたまふものかな。
05)返させたまへ。」
06)と扇を上げて招きければ、
07)招かれてとつて返す。

(『平家物語』より)

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01)熊谷、「あれは大将軍とこそ

■熊谷=読み くまがい
 ※のちの文章に熊谷次郎直実と出てきます。源氏方の武将の一人です。くわしくはこちら。その彼が戦場で敵と出会ったところからこの物語は始まります。
■こそ=係助詞(強調)
 ※結びの語は、のちにでてきますのでしっかりと押さえましょう。
  係り結びがよくわからない人は、こちらで勉強をしてみてください。

訳)熊谷が、「そこを行かれるあなたは大将軍と

02)見まゐらせ候へ

■まゐらせ=読み まいらせ
■候へ=読み そうらえ
 ※さきほどの「こそ」の結びの語です。

この部分を詳しく説明するには高校レベルの敬語の知識が必要となります。申し訳ないですが、中学レベルでは丸覚えしておいて下さい。

訳)お見受けいたします。

03)まさなう

■まさなう=読み まさのう
■まさなし=見苦しい(好ましくない)
 ※「正無し」を漢字をあてます。そこから見苦しい、好ましくないという意味をイメージして下さい。

訳)見苦しく

04)敵に後ろを見せさせたまふものかな

■たまふ=読み たもう/意味 〜なさる
 ※これくらいの敬語は知っておいて良いと思います。
■かな=〜だなぁ

訳)敵に後ろをお見せになるもの

05)返させたまへ。」

■たまへ=読み たまえ/意味 お〜しなさい

訳)お引き返しなされ。」

06)と扇を上げて招きければ

■けり=〜た(過去)
■ければ=〜したところ

エ段+「ば」⇒〜ので/〜と(〜ところ)

これは入試でも大切になってきますのでしっかりと覚えておきましょう。また、これだけではなく、接続助詞「ば」には大切なはたらきがあります。

接続助詞「ば」の前後では主語が変わることが多い

ということです。ここでは、

( 熊谷が )招きければ、( 大将軍(=平家の武者)が )招かれてとつて返す

と「ば」の前後で主語が変わっています。
同じように、接続助詞の前後で主語が変わることが多いものに、「を」「に」「が」「ど」があります。

鬼がドーバー主語変わる

とでも覚えておきましょう。

訳)と扇を上げて招いたところ

07)招かれてとつて返す。

訳)(平家の武者は)招かれて引き返す。

やっぱり、かなり時間がかかってしまいますね。ひとつひとつ押さえていくと、入試問題を解くのに必要な古文の知識は十分ついてきます。あとは問題の解き慣れをすれば良いだけです。

…とはいえ、まずは中間や期末テストで高得点を取ることが大切ですね。しっかりと全訳を覚えこんでいきましょう。それでは、まとめテストです。

1)「あれは大将軍とこそ見まゐらせ候へ」の係助詞と結びの語を答えなさい
2)「まゐる」の読みは?
3)「候へ」の読みは?
4)「まさなう」の読みと意味は?
5)「たまふ」の読みと意味は?
6)「かな」の意味は?
7)「けり」の意味は?
8)エ段+「ば」の意味は?
9)前後で主語が変わることの多い接続詞を五つ答えよ


まんがで平家物語ー敦盛の最後ーをラクラク学びたければ⇒こちら
2012.06.06 23:21 | [中学古典を全訳してみる]平家物語 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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