平家物語ー敦盛の最後ーを全訳してみる<解説編>その11

高校入試、中学校での日々の学習など、国語が苦手な人のために、「これだけは」という問題を紹介。受験対策や定期試験対策に活用して下さい。

平家物語ー敦盛の最後ーもなんとか残りわずかのところまでこぎつけました。あともうひとふんばり。がんばりましょう。

まずは恒例行事。前回の復習テストから。

1)「いとほし」の読みと意味は?
2)「いづく」の読みと意味は?
3)「べし」の意味は?
4)「おぼゆ」の意味は?
5)「前後不覚」の意味は?
6)「けり」の意味は?
7)打ち消しの助動詞「ず」が活用したものをすべて答えなさい
8)エ段+「ば」の意味は?
9)「首をぞかいてんげる」の係助詞と結びの語を答えなさい

前回で、熊谷はとうとう平家の若武者の首を切ってしまいました。では、続きを読んでいきましょう。

61)「あはれ、
62)弓矢取る身ほど口惜しかりけるものはなし。
63)武芸の家に生まれずは、
64)なにとてかかる憂きめをば見るべき。
65)情けなうも討ちたてまつるものかな。」
66)とかきくどき、
67)そでを顔に押し当てて
68)さめざめとぞ泣きゐたる。

(『平家物語』より)

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1)読み いとおし/意味 かわいそうだ
2)読み いずく/意味 どこ
3)〜するのがよい
4)思われる
5)前後がわからない
6)〜た(過去)
7)ず/ぬ/ね/ざら/ざり/ざる/ざれ
8)〜と/〜ところ/〜ので
9)係助詞 ぞ/結びの語 げる

のこり、がんばって読んでいきましょう。

61)「あはれ

■あはれ=読み あわれ/意味 ああ

訳)「ああ

62)弓矢取る身ほど口惜しかりけるものはなし。

■口惜し=読み くちおし/意味 くやしい

ここで「ける」ということば(一般的には「〜た(過去)」で訳します)が使われています。ただ、ここでそれをあてはめると意味がわからなくなります。だって、熊谷が、平家の若武者の首を切って「くやしい」と思っているのは、今まさにその時ですよね。辞書によると、「けり」には次のような意味があります。

けり (1)過去・現在にかかわらず、話主が意識しないでいた事がらに、はっと気づいた意を表す。(『基本古語辞典』小西甚一著 大修館書店)

…というわけですから、「〜た(過去)」で訳さないというわけです。

訳)弓矢を取る身ほど悔やまれるものはない。

63)武芸の家に生まれずは

■ずは=〜ないならば

訳)武芸の家に生まれなければ

64)なにとてかかる憂きめをば見るべき。

■なにとて=どうして
■かかる=このような
■憂し=読み うし/意味 つらい

訳)どうしてこのようなつらいめを見ることがあろうか。

65)情けなうも討ちたてまつるものかな。」

■情けなう=読み なさけのう/意味 非情に
■たてまつる=〜申し上げる

訳)非情にもお討ち申したものだ。」

66)とかきくどき

■かきくどく=繰り返し嘆く(なげく)
 ※「かき」は、「うち」などと同じく接頭語というものです。「ぶん殴る」の「ぶん」と同じで、あまり意味はありません。問題は「くどく(=口説く)」です。「ものを言う」程度の意味ですが、悲嘆、嘆くときに使うことが多いです。この場合は「嘆く」と訳しています。まぁ、中学ではまったく必要のない知識ですが。

訳)と繰り返し嘆いて

67)そでを顔に押し当てて

訳)そでを顔に押し当てて

68)さめざめと泣きゐたる

■ぞ=係助詞(強意) 結びの語は「たる」
■泣きゐたる=読み なきいたる/意味 泣きつづけた
 ※「ゐる」は「すわる」の意味が基本です。ただ、その前に動詞がつくと「〜続ける」という意味で使います。これも高校レベルの知識です。
■たり=〜た(完了)

訳)さめざめと泣き続けた


なんとか平家物語ー敦盛の最後ーが終わりました。それではまとめテストです。

1)「あはれ」の読みと意味は?
2)「口惜し」の読みと意味は?
3)「ずは」の意味は?
4)「なにとて」の意味は?
5)「かかる」の意味は?
6)「憂し」の読みと意味は?
7)「情けなう」の読みと意味は?
8)「たてまつる」の意味は?
9)「かきくどく」の意味は?
10)「泣きゐたる」の意味は?
11)「さめざめとぞ泣きゐたる」の係助詞と結びの語を答えなさい。


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2012.06.13 12:27 | [中学古典を全訳してみる]平家物語 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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