平家物語ー扇の的ーを全訳してみる<解説編>その2

高校入試、中学校での日々の学習など、国語が苦手な人のために、「これだけは」という問題を紹介。受験対策や定期試験対策に活用して下さい。

さて、前回からはじまった平家物語ー扇の的ーシリーズ。このシリーズもかなり長くなりそうです。終わったら『走れメロス』シリーズを再開する予定です。いつも通り、ボチボチ更新していきますので、生ぬるくご期待ください。

それでは、前回の復習テストです。

1)「ころ」の意味は?
2)「酉の刻」の読みと意味は?
3)「ばかり」の意味は?
4)「をりふし」の読みと意味は?
5)「けり」の意味は?
6)「揺り据ゑ」の読みと意味は?
7)「漂へば」の読みと意味は?
8)エ段+「ば」の意味は?
9)「たり」の意味は?

続きましては、本文です。

06)沖には平家、舟を一面に並べて見物す。
07)陸には源氏、くつばみを並べてこれを見る。
08)いづれもいづれも晴れならずといふことぞなき。
09)与一目をふさいで、
10)「南無八幡大菩薩、我が国の神明、
11)日光の権現、宇都宮、那須の湯泉大明神、
12)願はくは、あの扇の真ん中
13)射させてたばせたまへ。

(『平家物語』より)

↓↓↓ 続きを読む前に、クリックして応援お願いします!
にほんブログ村 受験ブログへ
にほんブログ村

1)時
2)読み とりのこく/意味 午後六時
3)〜ほど
4)読み おりふし/意味 おりから
5)〜た(過去
6)読み ゆりすえ/意味 揺り落とされ
7)読み ただよえば/意味 漂うので
8)〜と/〜ところ/〜ので
9)〜た(完了)/〜ている(存続)

では、本文を読んでいきましょう。

06)沖には平家、舟を一面に並べて見物す。

訳)沖では、平家が一面に舟を並べて見物している。

07)には源氏、くつばみを並べてこれを見る。

■陸=読み くが
■くつばみ=馬のくつわ(馬の口につける、ひものことです)

06)と07)は対句表現となっています。「対句」とは何かというと、
対句=形がほぼ同じで中身がことなる表現
です。たとえば…

おじいさん柴刈り
おばあさん洗濯 に

という表現。「○○は□□へ△△に」というかたちで中身だけ変えていますね。「おじいさん」と「おばあさん」が「対(つい)になっている」「対応している」と言います。
では、「山」と対応している表現は?

…そうです。「川」ですね。
それでは、「柴刈り」と対になっている表現は?

…そうです。「洗濯」です。
同様に、06)と07)は対句表現となっていて、さらに詳しくいえば、

には平家を一面に並べて見物す
には源氏くつばみを並べてこれを見る

となります。同じ色の部分が対応しているというわけですね。

対句表現は、平家物語にはよく出てくる表現です。たとえば、序文ですね。そちらも参考にしてください。

訳)陸では源氏が馬のくつわを並べ、これを見守っている。

08)いづれもいづれも晴れならいふことぞなき

■いづれ=読み いずれ/意味 どちら
 ※「どちらとも」とは何を指しているかはわかりますよね?
  「沖の平家」と「陸の源氏」です。
■いふ=読み いう
■ぞ=係助詞(強意) 結びの語は「なき」
■晴れならといふことぞなき=晴れがましい
 ※これは赤字の部分に注目してください。「〜ないことはない」という形です。二重否定と言いますが、あまり気にしなくて良いです。数学でも「−」×「−」は「+」ですよね。それと同じだと思って下さい。

「好きじゃないこともないけど…」

って要するに「好き」ってことですよね。

訳)どちらとも、晴れがましい光景である。

09)与一目をふさいで、


訳)与一は目をふさいで、

10)「南無八幡大菩薩、我が国の神明

■南無八幡大菩薩=読み なむはちまんだいぼさつ
■神明=読み 神名/意味 神
 ※「天地神明にちかって…」なんてことを聞いたことはないでしょうか。その「神明」です。

訳)「南無八幡大菩薩、我が故郷の神々、

11)日光の権現、宇都宮、那須の湯泉大明神

■日光の権現=読み にっこうのごんげん
■那須の温泉大明神=読み なすのおんせんだいみょうじん

ありとあらゆる神々に祈ってるわけですね。日本の場合は、いろんなところに神さんがいらっしゃるので。コロンボの奥さんはかみさんですが。

訳)日光の権現、宇都宮大明神、那須の湯泉大明神。

12)願はくは、あの扇の真ん中

■願はくは=読み ねがわくは

訳)願わくは、あの扇の真ん中を

13)射させてたばせたまへ

■たばす==してくださる
■たまへ=読み たまえ/意味 〜なさい(「〜なさる」の命令形)

訳)射させて下さい

やっぱり長くなってしまいましたね。まぁ、まとめテストでしっかり復習しておきましょう。

1)「陸」の読みは?
2)「沖には平家…」と「陸には源氏…」の関係をなんというか。
3)「くつばみ」の意味は?
4)「いづれ」の読みと意味は?
5)「いふ」の読みは?
6)「晴れならずといふことぞなき」の係助詞と結びの語は?
7)「晴れならずといふことぞなき」の意味は?8)「南無八幡大菩薩」の読みは?
9)「神明」の読みは?
10)「日光の権現」の読みは?
11)「那須の温泉大明神」の読みは?
12)「願はくは」の読みは?
13)「たばす」の意味は?
14)「たまへ」の読みと意味は?


平家物語ー扇の的ーをマンガでラクラク学びたければ⇒こちら
2012.06.15 19:43 | [中学古典を全訳してみる]平家物語 | トラックバック(-) | コメント(1) |
トップページ[中学古典を全訳してみる]平家物語平家物語ー扇の的ーを全訳してみる<解説編>その2

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2015.02.17 21:53  | # [ 編集 ]













管理者にだけ表示