中学国語の名作を読む 走れメロス<読編>23

高校入試、中学校での日々の学習など、国語が苦手な人のために、「これだけは」という問題を紹介。受験対策や定期試験対策に活用して下さい。

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残すところわずかとなった『走れメロス』シリーズ。いったい、いつ終わるのかわからないまま続けてきましたが、いざ終わるとなるとさみしいものです。

前回では、メロスは約束の刻限までに戻ってくることができ、セリヌンティウスの縄はほどかれました。では、ずっと残っていた、最後の疑問を確認しておきましょう。

王が、人を信じられなくなったきっかけは何なのか

それでは、いつも通りに積極的に、疑問をもって、二度ほど音読をしてください。

「セリヌンティウス。」メロスは眼に涙を浮べて言った。「私を殴れ。ちから一ぱいに頬を殴れ。私は、途中で一度、悪い夢を見た。君が若《も》し私を殴ってくれなかったら、私は君と抱擁する資格さえ無いのだ。殴れ。」
 セリヌンティウスは、すべてを察した様子で首肯《うなず》き、刑場一ぱいに鳴り響くほど音高くメロスの右頬を殴った。殴ってから優しく微笑《ほほえ》み、
「メロス、私を殴れ。同じくらい音高く私の頬を殴れ。私はこの三日の間、たった一度だけ、ちらと君を疑った。生れて、はじめて君を疑った。君が私を殴ってくれなければ、私は君と抱擁できない。」
 メロスは腕に唸《うな》りをつけてセリヌンティウスの頬を殴った。
「ありがとう、友よ。」二人同時に言い、ひしと抱き合い、それから嬉し泣きにおいおい声を放って泣いた。

(太宰治『走れメロス』より)



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「セリヌンティウス。」メロスは眼に涙を浮べて言った。「私を殴れ。ちから一ぱいに頬を殴れ。私は、途中で一度、悪い夢を見た。君が若《も》し私を殴ってくれなかったら、私は君と抱擁する資格さえ無いのだ。殴れ。

「途中で一度見た、悪い夢」ってなんでしょうか? 覚えていますか?

なにもかもあきらめてしまったあの時あの時のことですね。
それ以外には、なんどもぐっすり眠っていましたが。

 セリヌンティウスは、すべてを察した様子で首肯《うなず》き、刑場一ぱいに鳴り響くほど音高くメロスの右頬を殴った。殴ってから優しく微笑《ほほえ》み、
「メロス、私を殴れ。同じくらい音高く私の頬を殴れ。私はこの三日の間、たった一度だけ、ちらと君を疑った。生れて、はじめて君を疑った。君が私を殴ってくれなければ、私は君と抱擁できない。」
 メロスは腕に唸《うな》りをつけてセリヌンティウスの頬を殴った。

要するに、

セリヌンティウスがメロスを殴り、メロスはセリヌンティウスを殴った。

ってことですね。お互いに友情があるからこそ殴るといったことでしょうか。その昔、ダウンタウンのごっつええ感じで、ダウンタウンと今田耕司演じるコントがありました。「おやっさん」というタイトルでしたでしょうか。

メロスとセリヌンティウスのような関係をコントに消化させるという見事なものでした。

「ありがとう、友よ。」二人同時に言い、ひしと抱き合い、それから嬉し泣きにおいおい声を放って泣いた。

先ほど述べた、ごっつええ感じのコントでも同じような展開がありました。松本人志はおそらく意識していたのでしょうか。そうでなくても、ある種のひな形ではありますね。

さぁ、なんとかここで二人の友情が確かめられたわけですが、ここで疑問がひとつ。

王は約束通りに二人を許すのか。

身内の人間や重臣を殺してきた王のことです。約束を守るのかどうかわかりませんね。この疑問の答えは次回で明らかになるでしょう。それでは、最後に今までの疑問を確認しておきましょう。

王が、人を信じられなくなったきっかけは何なのか
王は約束通りに二人を許すのか


それでは、最後に復習として音読を二度ほど行っておいて下さい。


名優による『走れメロス』の朗読を聴きたければ⇒こちらへどうぞ。

2012.07.06 13:07 | [中学国語の名作を読む]走れメロス<読編> | トラックバック(-) | コメント(0) |
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