平成22年度 大阪府後期試験 古文 解編 その1ー1

高校入試、中学校での日々の学習など、国語が苦手な人のために、「これだけは」という問題を紹介。受験対策や定期試験対策に活用して下さい。

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 神無月(かんなづき)<旧暦の十月>の七日夜(よ)深く立ちて、なほ<やはり>干潟の路を行くに、島々、入江(いりえ)入江どもの、いふばかりなく目もあやなる所々(1)うちつづきたり
 大崎(おほさき)の浜、田島(たじま)といふ方は、うち煙(けぶ)りたるやうにて、曙(あけぼの)の空のどかにて、波の音も A 聞こえぬ ほどなり。葦辺(あしべ)の鶴(たづ)の B 明けぬ と鳴く声のどかなり。
 大崎の浦吹く風の朝凪(あさなぎ)に田島を(2)渡る鶴の諸声(もろごゑ)
 そのこなた<こちら側>は、村の煙(けぶり)立ちならびて、梅や桜の、時ならぬ<季節はずれの>花さへ咲きそひつつ、朝気(あさけ)の風に匂ひ来るも、(3)春秋を並べたらむ心地しておもしろし。

(注)
大崎・田島 = 現在の山口県の地名。
朝凪 = 朝、風がやんで海上の波が穏やかになること。

 (1)うちつづきたり とあるが、どのようなところが続いているのか。次のうち、最も適しているものを一つ選び、記号を書きなさい。

ア とくに言うほどの名所もなく民家の立ち並ぶところ。
イ とても言いつくせないほどすばらしい眺めのところ。
ウ ここで言ってもしかたのないつらい思い出があるところ。
エ だれが言うともなくその辺り一帯が有名になったところ。

2 本文中のA 聞こえぬB 明けぬ のことばの意味の組み合わせとして正しいものを次から一つ選び、記号を書きなさい

ア A 聞こえた  B 明けた
イ A 聞こえた  B 明けない
ウ A 聞こえない B 明けた
エ A 聞こえない B 明けない

3 (2)渡る の本文中での意味として最も適しているものを一つ選び、記号を書きなさい。

ア 飛んでいく
イ 埋めつくす
ウ 住まいとする
エ 昔から知る

4 (3)春秋を並べたらむ心地して とあるが、このときの筆者の気持ちについて述べた次の文の(  )に入る内容を、現代のことばで二十五字以内で書きなさい。

村には朝の炊事をする煙が立ち並び、そこに(  )ことも、春と秋を並べたようで趣深いという気持ち。




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それでは、1から解いていきましょう。根拠をしっかりと探そうとするとなかなかの難問…というほどではないですが、歯ごたえのある問題です。今回は、問題の解きかたの原則として、二つあげておきます。

1)傍線部は、延ばしてチェック!
2)選択肢は、前半と後半に分ける!


古文に限らず、現代文でも用いる大切な考え方です。しっかりと頭に入れておきましょう。
まずは1)の考え方を元に、傍線部を延ばして考えましょう。

いふばかりなく目もあやなる所々(1)うちつづきたり


とあります。さて、問題が、

1 (1)うちつづきたり とあるが、どのようなところが続いているのか。次のうち、最も適しているものを一つ選び、記号を書きなさい。


とありますので、青字の部分を訳せばいいということになります。それが出来れば、この問題を解くことができます。では、選択肢を確認してみましょう。以下に前後に分けてみます。

ア とくに言うほどの名所もなく / 民家の立ち並ぶところ。
イ とても言いつくせないほど / すばらしい眺めのところ。
ウ ここで言ってもしかたのない / つらい思い出があるところ。
エ だれが言うともなく / その辺り一帯が有名になったところ。


「あやなる」という単語の意味はわからないでしょうから、ポイントは「いふばかりなく」を訳せるかどうか、です。

「いふ」(=言う)
「ばかり」(=ほど)
「なく」=(ない)

ですから、余計なものがあれば、それは除いていきましょう。

ア とくに言うほどの名所もなく / 民家の立ち並ぶところ。
イ とても言いつくせないほど / すばらしい眺めのところ。
ウ ここで言ってもしかたのない / つらい思い出があるところ。
エ だれが言うともなく / その辺り一帯が有名になったところ。


ということで、答えはです。ただし、これだけではなかなかに根拠とはなりにくかろうと思います。もう一つのアプローチでいきましょう。それは長くなったので、次回に回します。

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2012.11.27 05:00 | [中学古文]高校入試問題演習 | トラックバック(-) | コメント(0) |
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